今年(2015年)も、イネの刈取り時期が近づいてきましたが、
例年より光害への問い合わせが急増している印象です。
そのほとんどは、蛍光灯防犯灯から、
省エネ観点もあり「白色LED」照明に交換してから、
イネの生育が違うが(育たない・背ばっかり伸びる・実がつかない・生育が遅れる)、
LED照明が原因なのか・・・というものです。
原因は、LEDだから、蛍光灯だから・・・という照明の種類ではなく、
その照明の色構成や照度によるもの・・・とは例年このブログにも記載しておりますが、
もう少し加筆したものは 「こちら」 からご参照ください(今年初めての説明でのまとめ)。
ここでは、今年の照明学会にて福井県に入った際、
北陸地方の光害調査(イネへの夜間照明による生育影響確認)にもまわり、
その際、確認できました光害事例の一部を示したいと思います。
【生活道路の白色LEDによるイネ光害4】
車を走らせていると、「おや? 青い?」という場所が見つかります。
電柱の影と思われる部分は、夜間照明の影響を受けませんので、
正常に生育し実り、その周辺の夜間照明の照射されていると思われる場所は、
生育が遅れていることが確認できます。
参考までに、近い事例としては・・・ → 【2012年度版】 【2011年度版】
【道路整備により設置された白色LEDのイネ光害】
続いて、開通久しい「北陸新幹線」某駅前の取り付け道路隣接の圃場です。
この一帯は水田が広がる場所でしたが、駅ができることで道路も整備されました。
その道路には照明が取り付けられますが、水田が隣接しているので、
そのLED照明には幕があり、夜間照明が当たらないように、配慮はされているようです。
しかし、道路の逆サイドの照明が影響しているのか、
幕を通しての照明があたっているのかは、夜間点灯時訪問できていないのでわかりませんが、
生育遅れ(光害)が確認できました。
このような開発での新設道路への照明にも、配慮が必要と考えられます。
◆ これまでお示しした 「農作物の光害事例」集は → 【コチラ】 ◆
◆ 農作物の光害に関する 判定・講演依頼などは → 【こちら】 ◆