講義&実習を行いました : 「高専ハカセ塾」カリキュラム1機会を承りました(2019年版・2年連続の実施)

当社本社所在地の「みなまた環境テクノセンター」(当社水俣ラボ<Finevege-Lab.(ファインベジラボ)>において、

熊本高等専門学校(以下、熊本高専)八代キャンパスより依頼を頂戴し「講義&実習」を行う機会があり、2019年10月19日に実施させて頂きました。

(ご参考:熊本高専HPでも記事にして頂けました(展開後「第14回」が該当) → https://kumamoto-nct.ac.jp/update/2019/10/20191023d/

 

これは、国立研究開発法人科学技術振興機構「ジュニアドクター育成塾」の採択事業として有明高専、熊本高専(熊本キャンパス、八代キャンパス)、

久留米高専の3高専4キャンパスで実施している次世代の科学技術を担う傑出人財を発掘・育成するプログラム 「高専ハカセ塾」 の中で、

熊本高専(八代キャンパス)の行う全19回のカリキュラムのうち1機会を承ったものです。

 

昨年 もご依頼を頂戴し2回目となりますが、今回も先生方や社内にて何度を打ち合わせを行い、当日の約1ヶ月前から種を植えて毎日生育管理を行い当日となりました。

 

今回の「講義&実習」の到達目標として・・・

1.植物に興味を持ってもらう。

2.移動できる動物と違い、動けない「植物」でも環境応答することへの理解。

3.対象の野菜を実際「収穫」「評価」「レポートにまとめる」を行い、観察・データ取得・考察を体感する。

をコンセプトに、内容を構成して準備を進めてきました。

 

 

↑ 1階と2階の両会場も準備万端で、受講生の皆さんをお迎えし、カリキュラムをスタートしました。

まずは、熊本高専八代キャンパスの東田先生からご挨拶(右上)。

そして、当社対応チーム3名それぞれが自己紹介(下側画像。

左から、岩谷(取締役 技術・研究担当)・園山(執筆者の私)・北野研究員)、

蛍光たすきは「スタッフです!」の目印で、昨年も好評(?)だったので今年も装着。

 

 

↑ 司会の北野研究員から当日の流れや注意事項を説明し、座学スタート。

・アグリライト研究所と、植物への光を利用した研究内容の説明(園山)

・移動できない「植物」の環境応答の仕組みや、ドローン空撮や多点カメラでの植物評価の実施例紹介(岩谷)

・・・を進め、

 

 

↑ そして、いよいよお楽しみの実習へ。北野研究員から実習の説明開始。

植物工場に入るために、帽子(髪の毛脱落防止)と手袋(ヒト~植物・養液、相互の直接接触防止)を身に着けます。

 

 

↑ 植物工場(といえる当社の研究環境)で、どのような栽培環境が光・温度・湿度・風・二酸化炭素などの

説明を行い(右上)、順番に内部も入ってもらいみてもらいました(右下)。

あれ、水槽にも興味津々?、アマモ研究用の水槽もあるので、ちょっと説明が入ります(左下)。

 

 

↑ 今回の植物は、サニーレタス。2種の光環境(白色。白色+紫外線)(光環境以外の生育環境は同一)で生育させた

それぞれ1パネル(24株)を前に、まずは観察のポイントを説明(左上)。

そして、どこでハサミを入れるかなどの収穫のポイントを伝え(右上)、収穫体験開始。

皆さん順番に一人3~4株を収穫(下側)。ここで休憩時間、収穫野菜と共に講義場所に戻ります。

 

 

↑ 2種の光環境で生育したサニーレタス。1グループに2株ずつ配られ、これから評価していきます。

紫外線をより当てたサニーレタスは、

紫外線をストレスと感じて、ファイトケミカル(紫外線により生長阻害となる活性酸素が発生してしまいますが、

その活性を消去する化合物で、抗酸化作用がある)が生成されます。

サニーレタスの場合は、その物質が「アントシアニン」(植物色素)であり着色すると考えられています。

(他の例として、トマトはリコピン、ニンジンはカロテンにより、特徴的な着色があります)

(ファイトケミカルの発生コントロールにより、植物の特徴づけ<色・風味>も行えます)

 

 

↑ 今回の評価内容は、重さ(新鮮重)・葉の数・そして色がついた面積の評価です。

手分けしながら測定を行い、レポートにまとめていきます。

【ご参考:植物生長に関わる知りたい内容により、こんな評価を行います(展開後、中央部に「取得データ項目説明」)】

http://www.agri-light-lab.co.jp/?p=3829

 

 

↑ 色つき面積の評価はパソコンを利用。

スキャナーで代表の葉を取り込み、着色部と規定した面積の割合を求めます。

 

 

↑ そして、グループごとにレポートの結果を発表し、

岩谷取締役より、各グループのデータを比較しながら考察のポイントと、そのデータに至った理由を伝え理解を深めました。

 

 

↑ そして総評。試験(研究)の組み立ては、

「比較対象を伴う立案+こうなるだろう仮説+なぜそうなる・こうなったの考察。これらを数値データで示すから比較できる」とお伝えし、

締めさせて頂きました(上部)。

そして、東田先生(左下)と受講生代表さん(右下)からお礼の言葉を頂戴しました。

 

 

↑ 最後は、全員で記念撮影。

またお土産として、収穫野菜(同じタイミングで生育させていた予備も)をお持ち帰り頂きました。

紫外線をより当てた光環境下で生育させた色付きサニーレタスと、白色光環境下で生育させたサニーレタス、

見た目・食感が違うね・・・とご家庭での話題にて、当日の講義&実習の思い出話となればと思います。

2時間弱の時間、受講生のみなさん、お疲れ様でした!

 

 

【ご参考:植物工場ではこんなことに注意して栽培環境を管理していますページ ↓ 】

http://www.agri-light-lab.co.jp/?page_id=2604

 

【過去の熊本高専(八代キャンパス)でのご依頼実施内容】

おもしろサイエンス・わくわく実験講座2019 「部屋で育てられる野菜栽培キットを作ろう」ブース

研修講師役

 

【同実習:別の機会の実施】

2018年度

2021年度

2022年度