熊本県立芦北高等学校(通称:芦高<あしこう>)とのアマモを対象とした共同研究体制も23ヶ月目に入りました。
≪スタート時の話題、当社のアマモ研究についての説明・資料は 【コチラ】≫
≪ご参考(以前の活動記録):2019年 【2月】・ 【3月】・ 【4月】・ 【5月】・ 【6月】・ 【7月】・ 【8月】・ 【8月(芦北高校「優秀賞」)】・ 【9月】・ 【10月(アマモサミット・芦北高校もプレゼン)】・ 【11月】・ 【12月】・2020年 【1月】・ 【2月】・ 【3・4月】・ 【6月】≫
2018年12月より月1度の、同校「林業科 アマモ班」のアマモ場造成への活動にも参加させて頂いておりますが、
今回は2020年10月実施の、同校の通称「アマモラボ」にて「アマモ種子選別」についての記録となります。
(昨年度も実施しましたが、記事にするのは初めてです)
種子選別作業は、健全なアマモ種子を採取・選別し、
今後のアマモ場普及のため定植活動で利用する「アマモ苗」を育てたり、
当方研究使用分としてストックします(年中、アマモ場で種子が採取できるわけではないことから)。
今回は、林業科2年生を中心に約30名が参加、まだ「アマモ班」など班分け前の時期ですが、
同校にて約20年続くアマモ場造成活動に興味を持ってくれればと思います。
↑ 当日、NHK熊本放送局のカメラも入りました。
水槽で埋め尽くされた実験台周辺すべてに生徒さんが座る様は圧巻です。ここまでの人数の生徒さんとの活動は初めてです。
↑ その後、当社・北野研究員が、当社の説明とアマモ場造成への役割、種子選別手法について解説し、作業スタートです。
↑ アマモの葉とアマモの種が混じった状態から、3mmほどの大きさの種をより分けていきます。
採取した種子は、塩水選(えんすいせん)を行いさらに選抜、今年度はこの時間だけで、一気にストック種子が得られました。
↑ ご参考までに、今回の活動で使用したアマモは今年6月に採取したものです。
アマモの葉に種が蓄えられた「花枝(かし)」を、オリジナルの追熟装置に仕掛けて4ヶ月間経過させました。
自然界同じく時間の経過にて、アマモの葉が腐食し、アマモ種が飛び出してきます。
オリジナルの追熟装置は、よりよいアマモ種子・数量を獲得する条件が得られないかという目的で、
このプロジェクトが始まった2018年から追熟条件の比較試験を行い、昨年2019年は8種の環境(光と海水の条件別組み合わせ)を比較してきました。
そして今年2020年は、2019年試験で最も成績の良かった追熟条件環境で仕掛けていました。
↑ 得られた種子は数量カウントして(左上画像・画像は2年前実施の様子)保管、
その後、1週間に1度、リフレッシュ作業を行い、すぐ利用できる状態を維持し続けております(昨年度まで採取分も含め)。
最後にご案内です。
11月といえば「全国アマモサミット」ですが、今年は残念ながら中止となりました(昨年参加の様子)。
その中で、高校生参加による高校生サミットについては、
「海辺の自然再生・高校生サミット2020」として、オンライン開催されることになりました!
(11月15日(日)13:00~16:10)
芦北高校も今年も発表です。今年度は活動自体・活動報告する機会が減っておりますが、
記録・記憶する場ができてよかったと思います。
下記ページより登録することでオンライン聴講可能です。
≪ご参考:芦北高校との活動記録リンク集≫
【2018年12月】 : 共同研究体制スタート。アマモ班と初顔合わせ。
【2019年 2 月】 : 芦北高校に当社研究水槽設置。アマモ班との座談会。
【2019年 3 月】 : 深夜の定植活動
【2019年 4 月】 : 明るいときの定植活動(この月より最干潮時間が陽が高い時のため)
【2019年 5 月】 : 花枝採取、マリンチャレンジプログラム授与式
【2019年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成
【2019年 7 月】 : 土壌採取、分析
【2019年 8 月】 : 土壌採取、分析、取材
【2019年 8 月】 : 芦北高校「優秀賞」
【2019年 9 月】 : アマモ観察、採取
【2019年10月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2019年11月】 : アマモ観察、採取(この月より最干潮時間にあわせて深夜活動)
【2019年12月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、取材
【2020年 1 月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、当社ラボ見学来訪
【2020年 2 月】 : アマモ移植(試験区設定)
【2020年3・4月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察
【2020年 5 月】 : アマモ試験区観察、採取
【2020年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成・試験区観察・ドローン飛行による撮影・芦北町環境基本計画掲載
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録1<堤防から見た画像>
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録2<上空・水中から見た画像>
【2020年10月】 : アマモ種子選別
【2020年11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、種子洗浄、海辺の自然再生・高校生サミット2020
【2020年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」
【2021年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、空撮画像取得開始
【2021年 2 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、光量子測定
【2021年 3 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、高校生マイプロジェクトAWARD 全国summit
【2021年 4 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、アマモ種子試験、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム授与式
【2021年 5 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、アマモ種子試験、空撮画像取得
【2021年 6 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、空撮画像取得、日本沿岸域学会参加
【2021年 7 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、くまもと環境賞受賞
【2021年 8 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム全国大会出場へ