熊本県立芦北高等学校(通称:芦高<あしこう>)とのアマモを対象とした共同研究体制も25ヶ月目に入りました。
≪スタート時の話題、当社のアマモ研究についての説明・資料は 【コチラ】≫
≪ご参考(以前の活動記録):2019年 【2月】・ 【3月】・ 【4月】・ 【5月】・ 【6月】・ 【7月】・ 【8月】・ 【8月(芦北高校「優秀賞」)】・ 【9月】・ 【10月(アマモサミット・芦北高校もプレゼン)】・ 【11月】・ 【12月】・2020年 【1月】・ 【2月】・ 【3・4月】・ 【6月】・ 【10月】・ 【11月】≫
2018年12月より月1度の、同校「林業科 アマモ班」のアマモ場造成への活動にも参加させて頂いておりますが、
2020年12月の活動内容です。
今シーズンは、自生アマモの葉が目立つほど成長した11月から干潟に入っていますが、
12月は17日(木)の早朝(3時半集合。大潮最干潮がマイナス潮位)に「アマモ試験区観察・栄養株採取・移植にて試験区設定」を行いました。
当日は、芦北高校から3年生はリーダーのみ・2年生・前島先生、
当社からは、私・園山(今回も干潟に入らず記録係と堤防監視役)と北野研究員の参加となりました。
↑ 11月は寒くなくよいコンディションでしたが、12月では急に冬模様のマイナス温度で、顔でも大いに寒さを感じます。
いつもの活動ポイントまで堤防上を移動して、準備を進めます。
↑ まずは気になっていた、11月に移植(堤防を介した別のエリアから採取した自生アマモを、消失したアマモ場に植え付け)したエリアの観察。
結果、見事に生き残っていることが確認でき、今シーズンの移植活動が意義あるものになりそうです。
↑ 干潟活動開始、堤防から北側の通称「内海」側に入り、自生アマモの採取スタート。
多年草アマモが毎年繁茂しますが、大雨後に泥が10cmほど堆積したものの、少し小ぶりですが例年どおり生えている印象です。
↑ (左上)活動中、丁校長先生も合流。
(右上)アマモの葉の長さは、毎回記録しています。
(左下)内海でのアマモ採取後、外海での定植活動前に、持参したお湯で手を温めます。海水温も0度近辺です。
(右下)前島先生より、次の試験区設定への説明を聞き、作戦会議。
↑ その後、堤防から南側の通称「外海」に入り、「内海」で採取した自生アマモを植え付けます(移植)。
大雨後さらに泥が30cmほど堆積していて先月も動きにくそうでしたが、変わりなくの状態です。
11月同様に、試験区を設定し、干潟活動を終えました。
↑ おつかれさまでした!
12月は、芦北高校によるアマモ活動のプレゼン機会がありました。
「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」です。
これは、2013年から開催されている『「探究学習やマイプロジェクト(実践型探究学習プログラム)」に取り組んできた高校生たちが集う
日本最大級・過去最大規模の学びの祭典「全国高校生マイプロジェクトアワード」』の、
まずは、九州地方Summitへ進むための「in 熊本・益城」地方大会で、さらに進むと全国summitへ(文部科学大臣賞などが授与)進みます。
(前島先生が撮影した動画を拝見させていただき、画像をピックアップしました)
約20年間続く、先輩方から代々引きついで進めているアマモ場造成活動の取り組みと、
7月の豪雨水害(大雨前後のアマモ場)の様子、
これから「豊かなアマモ場、豊かな漁場、豊かな海を守るために、地域の方々と共に活動を進める」と
10分間に凝縮して、力強い発表をしていました。
その後も、8分間の質疑応答。
アマモ研究班のリーダー・橋本さん、原稿なしで、しっかりと質問に応え、活動の補足を発言されていて驚きました。
結果、この大会の各班代表に選ばれ、さらに全体発表(上記画像)でも1位の評価となり、
九州Summit(2月21日)に進むことになりました。おめでとうございます!
アマモの重要性と芦北高校での活動が、より知って頂く機会とアドバイスを頂戴する機会が増えればと思います。
≪ご参考:芦北高校との活動記録リンク集≫
【2018年12月】 : 共同研究体制スタート。アマモ班と初顔合わせ。
【2019年 2 月】 : 芦北高校に当社研究水槽設置。アマモ班との座談会。
【2019年 3 月】 : 深夜の定植活動
【2019年 4 月】 : 明るいときの定植活動(この月より最干潮時間が陽が高い時のため)
【2019年 5 月】 : 花枝採取、マリンチャレンジプログラム授与式
【2019年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成
【2019年 7 月】 : 土壌採取、分析
【2019年 8 月】 : 土壌採取、分析、取材
【2019年 8 月】 : 芦北高校「優秀賞」
【2019年 9 月】 : アマモ観察、採取
【2019年10月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2019年11月】 : アマモ観察、採取(この月より最干潮時間にあわせて深夜活動)
【2019年12月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、取材
【2020年 1 月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、当社ラボ見学来訪
【2020年 2 月】 : アマモ移植(試験区設定)
【2020年3・4月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察
【2020年 5 月】 : アマモ試験区観察、採取
【2020年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成・試験区観察・ドローン飛行による撮影・芦北町環境基本計画掲載
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録1<堤防から見た画像>
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録2<上空・水中から見た画像>
【2020年10月】 : アマモ種子選別
【2020年11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、種子洗浄、海辺の自然再生・高校生サミット2020
【2020年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」
【2021年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、空撮画像取得開始
【2021年 2 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、光量子測定
【2021年 3 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、高校生マイプロジェクトAWARD 全国summit
【2021年 4 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、アマモ種子試験、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム授与式
【2021年 5 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、アマモ種子試験、空撮画像取得
【2021年 6 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、空撮画像取得、日本沿岸域学会参加
【2021年 7 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、くまもと環境賞受賞
【2021年 8 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム全国大会出場へ