光害阻止技術が利用された「かがつう株式会社(以下、かがつう社)」の LED灯具 が、
兵庫県神戸市の北区と西区へ数千台規模で、2020年度末までに設置されました。
神戸市には、2019年度から数十台ずつ設置が始まり、この度、
防犯灯の入れ替え(蛍光灯や従前設置LED)や新規設置により、一気に導入が進みました。
この度、かがつう社と現地訪問を行い状況確認を行いましたので、画像と共に記録したいと思います。
↑ 神戸市の北区と西区は、まだまだ農地が多く、しかし居住者が多いことから各道路の交通量は多い印象です。
農地隣接道路であっても、自動車がよく往来することもあってでしょうか、当社技術搭載の防犯灯が設置されております。
各メーカーからLED防犯灯が発売されておりますが、かがつう社の灯具は「光らせ方技術を実現する資材の収納場所を要する」ことから、
よくあるLED防犯灯灯具よりも大きめとなっております。
また、技術使用の証として、当社名の入ったラベルも貼付されております
(かがつう社からは、同じ形状灯具の、光害阻止技術搭載無しの灯具も発売されております)。
↑ 神戸市内(北区・西区)を車で走ると、随所で入れ替えられた灯具を目にすることができます。
(黄緑色マークが、光害阻止技術搭載LED灯具。オレンジ色マークは、従来照明)
従来照明と混在するエリアもあります。
↑ 明るい時間と日没後点灯時の時間と、2度訪問のエリアを2例提示します。
水田を貫く道路の歩道に向けた灯具が、置き換わりました。
以前の灯具設置状況を確認する方法として、ストリートビューで確認すると、
置き換え前は「蛍光灯」が取り付けられていた場所であることがわかりました。
道路照明がないエリアですので、歩道に取り付けられた灯具が道しるべの役割も担っている印象です。
↑ ここも圃場に面した道路ですが、ガードレールもないので(その割には車は通ります)、
灯具の柱が道路の位置を示しているように見えます。
訪問当日は半日以上をかけてみて回りましたが、数千台規模ともなると、
容易に設置された灯具を確認することができました(かがつう社へは移動手段と運転のご協力に感謝申し上げます)。
点灯後は、特色を持たせた光らせ方ゆえ(相対的に青白く感じる波長と人間に感じないほどの速さの点滅)、
一般LED照明と混在しているエリアでは、最近取り付けられた灯具からの光の色がちょっと違うと感じるかと思います。
2015年春から発売開始された灯具ですが、
現在までに40ほどの都府県で導入されておりますが、設置後不具合の連絡もなく、各地で効果を示しています。
これからも、夜間照明の農作物による収入(収量・品質低下)への影響懸念で照明設置が出来なかったエリアへの
灯具普及、既存灯具の置き換えにより、安心安全な夜間の光環境が提供できればと思います。
【光害阻止技術にかかる説明(再掲ベース)】
農作物の光害(交差点や商業施設駐車場の夜間照明を隣接するたとえば水田のイネにあたることで、
出穂しない・出穂が遅れることでコメの収量や質が低下する)(光害事例集)により、
夜間の安心安全を担う重要な設備である照明を消灯したり撤去する、また照明設置に理解が進まないなどの隠れた社会問題がありますが、
山口大学農学部・山本晴彦(教授)は、国内において作付面積が大きく光害報告が多い「イネ」を対象に、
光害を阻止する研究をスタートし(本格的には2003年から)、LEDを用いた光害阻止技術(光らせ方技術)が成立しました。
当社・アグリライト研究所は、この光害阻止技術を含め、山口大学農学部などの研究成果を、
社会に利用できるように立ち上がった大学発ベンチャー企業であり(科学技術振興機構による設立プレスリリース)、
照明器具としての要件(効果再現性、電気回路の安全性や耐久性など)をクリアすることもあわせて
光害阻止技術がLED照明の商品として普及するための応用研究(科学的根拠に基づく山口大学の研究成果・研究手法を用い、
効果再現性やコスト面などの商品の要件を満たす技術研究)」を進めることで、
岩崎電気株式会社(現在は終売)とかがつう株式会社(以下、かがつう社)(技術利用の照明メーカー2社「五十音順」)2社の照明器具メーカーに、
光害阻止技術(光らせ方条件)をお伝えし、同メーカーからLED照明灯具商品が展開されております。
(学会発表・関連特許などは、コチラ)
(商品の問合せは、照明器具メーカーの「かがつう社」へお願いします)
<ご参考>
◆ かがつう株式会社
・紹介動画
◆ 直近の取材(NHK)
【放映:2019年2月15日のNHK「おはよう日本」にて話題が取り上げられ、同2月20日に情報記事になりました】
https://www3.nhk.or.jp/news/special/sci_cul/2019/02/story/special_190220/
◆ これまでお示しした 「農作物の光害事例」集は → 【コチラ】 ◆
◆ 農作物の光害に関する 判定・講演依頼などは → 【こちら】 ◆