アマモ研究 : 熊本県立芦北高等学校との共同研究(34ヶ月目)+YouTube動画

熊本県立芦北高等学校(通称:芦高<あしこう>)とのアマモを対象とした共同研究体制も34ヶ月目に入りました。

≪スタート時の話題、当社のアマモ研究についての説明・資料は 【コチラ】

≪ご参考(以前の活動記録):2019年 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】 【8月(芦北高校「優秀賞」)】・ 【9月】 【10月(アマモサミット・芦北高校もプレゼン)】 【11月】 【12月】・2020年 【1月】 【2月】 【3・4月】 【6月】 【10月】 【11月】 【12月】・2021年 【1月】 【2月】 【3月】 【4月】 【5月】 【6月】 【7月】 【8月】

 

 

2018年12月より月1度の、同校「林業科 アマモ班」のアマモ場造成への活動にも参加させて頂いておりますが、

2021年9月は、干潟活動(観察・空撮画像撮影)、ラボ活動(アマモ種子選別・アマモポットづくり)を行いました。

 

<干潟活動>

9月7日(火)、大潮干潮時間(15時すぎ)にあわせて活動開始です。

ウイルス情勢から最低限の人数にて、芦北高校から3年生1名と前島先生、当社からは私と北野研究員・外薗研究作業補佐員の参加で実施です。

先月同様にアマモは消失が進んでいるため、昨年11月から今年7月まで続けていたアマモ移植試験区の観察を実施、

当社内では、今シーズン3か月ごとに実施している分析用の底質サンプルの採取も行いました。

 

 

 

↑ (左上)アマモ移植試験区のあたりですが、大潮干潮時間であっても潮はあまり引きません(潮位約30cm)。

右上画像は参考までに今年5月のマイナス潮位ですが、移植したアマモが干出するほど。30cmの潮位の差で観察コンディションが異なります。

(左下)底質サンプルを採取する、当社、北野研究員・外薗研究作業補佐員のコンビ。

アマモの生えているエリアと、生えていないエリアの底質を採取します。

(右下)今月もドローン利用でのアマモ場撮影を実施。毎月依頼しております高峰さんがオペレーター、

堤防対岸の漁協側からのフライトで、堤防側から撮影した画像だけです・・・。

 

 

 

↑ 今月も潮が上がる時間には底質がまきあがり海水が濁っているので、手探りで探してアマモ草丈を計測。

移植したアマモはまだ現存していますが、確認できる株数が少なくなり、草丈も短くなっています。

 

 

 

↑ 最後は集合写真。当社研究員は先に自社水俣ラボに戻ったため、生徒さんと前島先生と私(筆者・園山)の3名です。

 

 

 

↑ 別日の潮が高い時に訪問しましたが、抜け落ちた漂う短いアマモが確認できます。

葉が立って浮いているのもあり印象的でした(右上画像)。

 

 

 

<ラボ活動>

2学期に入り、生徒さんとのラボ活動が活発になります。

 

 

9月7日の様子(上記、干潟活動の前に実施)

 

↑ アマモ種子の種子選別を進めていきます。

5月に採取したアマモを追熟装置に仕掛けましたが(展開後下部のラボ活動参照)、アマモをまずは引きあげます。

(左上)進め方を北野研究員がレクチャー

(右上・左下)アマモの葉の部分と出てきたアマモ種子を大まかに選別します。

(右下)大まかに選別されたアマモ種子など

 

 

 

↑ 当日は、林業科アマモ班に加え、林業科狩猟班も加わっての活動で、

水槽のメンテナンスや、新規水槽の立ち上げなども進めました。

 

 

 

↑ その後、アマモ班のみで種子のみのより分けを進めます。なかなか根気が必要な作業となります。

(右下)アマモの種子だけが集まってきました。この後、塩水選を行い、

今後研究に利用する(次回のアマモ種子採取機会まで使用)アマモ種子が得られました。

 

 

 

↑ 長時間でしたが、おつかれさまでした!

アマモ種子の選別は、別の授業時間でも行われたようです(芦北高校ブログ)。

また、今年は1・2年生も参加予定の機会もあるようです(追熟装置に仕掛けたアマモは、あと半分量残っています)。

 

 

9月14日の様子

 

↑ 次の週の活動です。先週選別したアマモ種子を、採取したアマモ場の底質ポットに入れたものに埋める作業です。

 

 

 

↑ 底質は、試験として比較するものも必要なために、市販の白砂を準備し、同様にセットしていきます。

採取したアマモ場底質も含めて、当日は100ポット以上を作成!。水温制御された水槽に並べて終了です。

 

 

 

↑ おつかれさまでした!

 

10月は大潮干潮時間でもさらに潮が高いので観察できず(シュノーケル装備が必要なほど)、ラボ試験が中心となります。

そして、11月からは潮位が下がる時間が深夜帯となり、夜の活動に移ります(昨年の11月の活動の様子)。

 

 

 

≪ご参考:YouTubeでの動画公開≫

8月の取材内容が「海と日本プロジェクト in 東京」チャンネルでアップされております。

『みんなのあおいろスペシャル! マリンチャレンジプログラム篇』(2021/9/25 7:30- BSテレ東 放映分)

2分54秒あたりから、約8分間が該当です(なかなかの尺の長さです)。

(そして、私もちらっとしゃべっております。スマホをさわるシーンがありますが、別の場所にいるドローンオペレーターにフライトGo!のメッセージをしているところです)


 

なお、取材日の活動の様子は 【コチラ】 です。

 

≪次回の活動機会記録≫

 

 

 

 

≪ご参考:芦北高校との活動記録リンク集≫

【2018年12月】 : 共同研究体制スタート。アマモ班と初顔合わせ。
【2019年 2 月】 : 芦北高校に当社研究水槽設置。アマモ班との座談会。
【2019年 3 月】 : 深夜の定植活動
【2019年 4 月】 : 明るいときの定植活動(この月より最干潮時間が陽が高い時のため)
【2019年 5 月】 : 花枝採取、マリンチャレンジプログラム授与式
【2019年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成
【2019年 7 月】 : 土壌採取、分析
【2019年 8 月】 : 土壌採取、分析、取材
【2019年 8 月】 : 芦北高校「優秀賞」
【2019年 9 月】 : アマモ観察、採取
【2019年10月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2019年11月】 : アマモ観察、採取(この月より最干潮時間にあわせて深夜活動)
【2019年12月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、取材
【2020年 1 月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、当社ラボ見学来訪
【2020年 2 月】 : アマモ移植(試験区設定)
【2020年3・4月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察
【2020年 5 月】 : アマモ試験区観察、採取
【2020年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成・試験区観察・ドローン飛行による撮影・芦北町環境基本計画掲載
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録1<堤防から見た画像>
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録2<上空・水中から見た画像>
【2020年10月】 : アマモ種子選別
【2020年11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、種子洗浄、海辺の自然再生・高校生サミット2020
【2020年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」
【2021年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、空撮画像取得開始
【2021年 2 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、光量子測定
【2021年 3 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、高校生マイプロジェクトAWARD 全国summit
【2021年 4 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、アマモ種子試験、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム授与式
【2021年 5 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、アマモ種子試験、空撮画像取得
【2021年 6 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、空撮画像取得、日本沿岸域学会参加
【2021年 7 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、くまもと環境賞受賞
【2021年 8 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム全国大会出場へ
【2021年 9 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、アマモ種子選別、アマモポット苗作成
【2021年10・11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、アマモ種子選別、光量子測定、SPAD値測定
【2021年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、SPAD値測定
【2021年 1 月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2021年1・2・3月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、SPAD値測定、水槽環境構築、マリンチャレンジプログラム全国大会、サイエンスキャッスル九州大会