株式会社アグリライト研究所は、
内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が実施する「課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に、
2019年度、2022年度に採択され、実証事業を進めて参りました。その後の経過について、御案内いたします。
2022年度 実証
内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が実施する「令和4年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択され、
事業名『衛星データによる「ずっと、400年」の先へ続く醤油原料の地産化』 の代表機関として実証事業を進めて参りました。
≪採択時当社案内(各共同研究機関リリース内容含む) https://www.agri-light-lab.co.jp/?p=7191 ≫
この度、実証期間を終え、成果報告書(概要)が公開されましたので、ご報告いたします(下記図。さらに下部は、2019年度成果の報告に続きます)。
今後は、該当作物の評価を行い(上記実証期間後に収穫となる)、
「適時の情報提供のための衛星データ評価時期の特定、取得した衛星データの多目的利用」の実用化に向け進めて参ります。
≪内閣府による令和4年採択課題一覧・プロジェクト概要・成果報告書(概要版) http://www.uchuriyo.space/model/ ≫
2019年度 実証→実用化
内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が実施する「2019年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」に採択され、
事業名『衛星データとIoT農業機械による国産パン小麦高収益生産の実証』 の代表機関として実証事業を進めた成果については、一部実用化されております。
≪採択時当社案内 https://www.agri-light-lab.co.jp/?p=5102 ≫
現在のサービス は、「小麦品質に最も影響の大きい、赤カビ病防除適期の開花期の高精度予測と、開花期追肥量の提示により、
生産者さまが即座に営農作業に活用できる情報を提供」するものです。
従来のような、示されたデータを生産者さまが解釈し判断する必要があるサービスではなく、その地域での異なる営農指針に合わせて評価しますので、
実際の営農作業にすぐに活用できる「使いやすい情報」を「使いやすいタイミング」で情報提供できるのが強みです。
(圃場内の差を示すだけではなく、地域の営農指針に落としこむ「ローカルフィット」したシステムを都度構築し、予測情報を提示)
現在(2023年3月)までに、約2,200圃場(約600ha)での実証を行い、予測情報の提供を行ってきました。
下記、左側の図は、
ある県内の「収穫小麦・子実タンパク含有量ごとの小麦生産者数の推移」を示します。
令和3年作にあわせて、ある県内の一部エリアの生産者さまに予測データを提供しましたが、子実タンパク含有量の向上が見られました。
令和4年作では、該当県内の他のエリアの生産者さまにも予測データを提供し、子実タンパク含有量の高品質化に寄与しております。
下記、右側の図は、
令和4年作のみの「収穫小麦・子実タンパク含有量ごとの生産者数の分布(比率)」を示します。
ある県内の一部エリアの生産者さまに予測データを提供しましたが、総じて子実タンパク含有量が高い生産者が多い結果となりました。
今後は、開発したモデル構築(予測エンジン部分)の術(考え方)を応用しながら、
小麦の場合は、多くの地域、多くの品種に対応できる検証の進行、
また、他の作目への適用検証、
そして、利用しやすいデータ提供費用への追及に向けて、経費面から利用する衛星データの検証などを進めて参ります。
なお、2019年実証終了時の、成果報告書(概要)は下記となります。
ご参考:当社の宇宙利用事業に向けた時系列メモ
【研究プロジェクト1への採択】(2019.8)
内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が実施する
「2019年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」の
事業名『衛星データとIoT農業機械による国産パン小麦高収益生産の実証』
http://www.agri-light-lab.co.jp/?p=5102
【取材記事(研究プロジェクト1 成果)】
<S-NET>
『衛星データの活用に取り組む、「山口県モデル」とは?』
https://s-net.space/special/frontrunner/26.html
【講演】
<山口県・山口県産業技術センター 第13回 衛星データ解析技術研究会>(2020/12/18)
『衛星データとIoT農業機械による国産パン小麦高収益生産の実証』
https://www.iti-yamaguchi.or.jp/docs/2020102200014/files/eisei13_Pamphlet_1.pdf
【研究プロジェクト1 成果を利用して事業開始】(2022/7/7-)
『小麦防除適期予測サービス』
https://www.agri-light-lab.co.jp/?p=7215
【研究プロジェクト2への採択】(2022.7)
内閣府 宇宙開発戦略推進事務局が実施する
「令和4年度 課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」の
事業名『衛星データによる「ずっと、400年」の先へ続く醤油原料の地産化』
http://www.agri-light-lab.co.jp/?p=7191
【パネリスト登壇】(2022/7/19)
SPACETIDE 2022「宇宙ビジネスは、新たな価値を届ける」
「宇宙×食:衛星データが変革する農業や漁業などの生産現場」セッション
https://www.agri-light-lab.co.jp/?p=7089
【取材記事(研究プロジェクト2 採択)】(2022/8/30)
<中国新聞>
『人工衛星を活用、しょうゆ原料の生産性アップに挑む 山口大発ベンチャーなどのチーム』
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/208364
【取材記事】(2022/9/27)
<宙畑>
『高齢化率第3位の山口県で見えた「限られた人数で農業生産ができる仕組み」の兆し』
【データ利用事業採択】(2022年度)
経済産業省「衛星データ利用環境整備・ソリューション開発支援事業」
における衛星データ無料利用事業
成果