熊本県立芦北高等学校(通称:芦高<あしこう>。以下、芦北高校)とのアマモを対象とした共同研究体制も8年度目に入ろうとしています。
同校のアマモ場造成活動は、今年度で23年度目!となり、皆さまの応援も頂きながら実施されています。
当社(アグリライト研究所)の立ち位置は、現在も変わらず、
熊本県立芦北高等学校からの講師役依頼(植物としてのアマモの理解・測定・栽培環境構築)により、林業科 アマモ班と継続的体制で研究を進めて参ります。
ご参考:
2018~2021年度においては、
公益財団法人水俣・芦北地域振興財団(平成30年度~令和3年度 環境技術研究開発
研究開発題目『定植事業の規模拡大を後押しする 「植物工場技術」を用いた高定着率アマモ苗の効率的大量生産技術の確立』
プロジェクト事業においてアマモを対象とした研究を進めておりました。
(これまでの芦北高校との活動記録は、本ページ最下部のリンク集(約40本)からご覧下さいませ)
芦北高校では、芦北町などとの連携により、
『 熊本県芦北町アマモで魚いっぱい!夢いっぱい!ブルーカーボンプロジェクト! 』 を立ち上げ、
2025年には 「Jブルークレジット認証(プロジェクト番号 202501 JBCA 00169)」 を受けました。
その認証後、初めての活動啓発の機会が、東海大学・熊本キャンパスでありました。
「日本農業気象学会」全国大会の会場が、今年は熊本県。
学会プログラム中に「(熊本県下の)高校生ポスターセッション」(今年で2年目だそう)企画があり、
芦北高校が応募し『 アマモ場再生活動22年間の実践~アマモで魚いっぱい!夢いっぱい!ブルーカーボンプロジェクト~ 』の題目にて参加となったものです。
↑ 活動や方法(水槽・移植)を集約したポスターと、
今回、アマモ(種子から水槽内で生育)とコアマモ(芦北町の干潟で採取したもの)も持ち込み、
ポスター会場でセットアップしました。アマモ自体を見たことのない方が多く注目されていました。
今回の説明者は1年生!
22年前から先輩方が活動されているアマモ場造成活動ですが、ポスター内容での理解強化にて、
ポスター発表時間前に少しレクチャーもさせていただきました。
↑ そして、ポスターセッションの時間。
ひっきりなしに学会参加の先生方が来訪され、設定時間2時間があっという間に過ぎていきました。
はじめガチガチだった説明も、だんだん楽しくなってきたようでレベルアップ。1年生のうちから初対面の方々に説明できる機会はうらやましいです。
こう聞かれたとき、うまく説明できなくて悔しい!の場面も、今度からこういう切り口で質問返してお聞きしてみたら?とその場でフィードバック場面も多数。
↑ 終了後、説明員として活躍の1年生5人と記録撮影。
22年前からの先輩方の研究成果・これからの自分たちの代での成果追加・後輩に次いでもらう技術伝承と、まだまだ続く芦北高校のアマモ活動。熱いです!
【ご参考】
2024年11月「芦北地域におけるアマモ場等の再生に関する連携協定」
【アマモを対象とした実績】
≪学会発表≫
園山芳充:光と環境制御の技術で自然環境再生,不知火海・球磨川流域圏学会,平成30年度研究発表会(2018)
園山芳充,北野剛志,馬場雅之,岩谷潔:アマモ場造成活動による沿岸域活性手法成立への現状と課題,日本沿岸域学会研究討論会 講演概要集 CD-ROM,(2021)
園山芳充,岩谷潔:マルチスペクトルカメラ搭載UAVを利用したブルーカーボン「アマモ」の機能評価手法の検討,日本沿岸域学会研究討論会 講演概要集 CD-ROM,(2022)
≪論文(共著)≫
Yuki Nakashima, Takumi Sonobe, Masashi Hanada, Goushi Kitano, Yoshimitsu Sonoyama, Katsumi Iwai, Takashi Kimura, Masataka Kusube:
Microbial Detoxification of Sediments Underpins Persistence of Zostera marina Meadows
International Journal of Molecular Sciences (MDPI) 25(5442) 1-14,(2024)
≪ご参考:芦北高校との活動記録リンク集≫
【2018年12月】 : 共同研究体制スタート。アマモ班と初顔合わせ。
【2019年 2 月】 : 芦北高校に当社研究水槽設置。アマモ班との座談会。
【2019年 3 月】 : 深夜の定植活動
【2019年 4 月】 : 明るいときの定植活動(この月より最干潮時間が陽が高い時のため)
【2019年 5 月】 : 花枝採取、マリンチャレンジプログラム授与式
【2019年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成
【2019年 7 月】 : 土壌採取、分析
【2019年 8 月】 : 土壌採取、分析、取材
【2019年 8 月】 : 芦北高校「優秀賞」
【2019年 9 月】 : アマモ観察、採取
【2019年10月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2019年11月】 : アマモ観察、採取(この月より最干潮時間にあわせて深夜活動)
【2019年12月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、取材
【2020年 1 月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察、採取、当社ラボ見学来訪
【2020年 2 月】 : アマモ移植(試験区設定)
【2020年3・4月】 : アマモ移植(試験区設定)、観察
【2020年 5 月】 : アマモ試験区観察、採取
【2020年 6 月】 : ロープ式下種更新法でのアマモ場造成・試験区観察・ドローン飛行による撮影・芦北町環境基本計画掲載
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録1<堤防から見た画像>
【2020年 9 月】 : 豪雨後の記録2<上空・水中から見た画像>
【2020年10月】 : アマモ種子選別
【2020年11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、種子洗浄、海辺の自然再生・高校生サミット2020
【2020年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、「高校生マイプロジェクトAWARD in 熊本・益城」
【2021年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、空撮画像取得開始
【2021年 2 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、光量子測定
【2021年 3 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)、アマモ種子試験、空撮画像取得、高校生マイプロジェクトAWARD 全国summit
【2021年 4 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、アマモ種子試験、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム授与式
【2021年 5 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、アマモ種子試験、空撮画像取得
【2021年 6 月】 : アマモ観察、移植(水槽生育分)、ロープ式下種更新法、空撮画像取得、日本沿岸域学会参加
【2021年 7 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、くまもと環境賞受賞
【2021年 8 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、マリンチャレンジプログラム全国大会出場へ
【2021年 9 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、アマモ種子選別、アマモポット苗作成
【2021年10・11月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、アマモ種子選別、光量子測定、SPAD値測定
【2021年12月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、SPAD値測定
【2022年 1 月】 : アマモサミット・芦北高校もプレゼン
【2022年1・2・3月】 : アマモ観察、移植(試験区設定、水槽生育分)、空撮画像取得、SPAD値測定、水槽環境構築、マリンチャレンジプログラム全国大会、サイエンスキャッスル九州大会
【2022年 4 月】 : アマモ観察、空撮画像取得、水槽構築、光量子測定
【2022年 5 月】 : アマモ観察、空撮画像取得
【2022年 6 月】 : ロープ式下種更新法、空撮画像取得
【2023年 1 月】 : アマモ観察、移植(試験区設定)+4月追記(アマモ場昨年比較)
【2023年 5 月】 : アマモ観察、ロープ式下種更新法、芦北高校への取材(「真相報道バンキシャ!」(日本テレビ系列)(5月28日(日曜日)放送予定))